猫/チョコレート(掌編)
ほう、戦いを挑むというのだな。いいだろう。侵略は許さない。戦いというのは脅しだ。もちろん、仕掛けられた場合のシュミレートは万全にしてあるがね。俺はゆっくり、直線を歩く。それだけでいい。敵は若い。耳を萎縮させ、隣の屋敷に逃げ込んだ。
城は、ベランダが張り出したオレンジ屋根の屋敷。波打った白い塀の向こう側にはブナの森が広がっている。獲物がどっさりとれる狩猟場。わが王国だ。
巡視を終え、いつものように藤椅子に座るハニーの膝に乗ると背中を撫でてくれる。ラジオから彼女お気に入りの音楽が流れてきた。流行りボーカルで高音をだす若い男だ。甘い声という奴だ。歌が流れるときは、ぎゅっと抱きしめられ、頭に熱い涙の粒も落ちてくる。彼女の音楽趣味をとやかくいうつもりはないのだが……。
君を愛してる。ああ。
君を愛してる。ああ。
だからいかないで、
もしも捨てられたりしたら、
死んじゃうかもしれなぃいい。
君を愛してるぅう♫
初夏だ。ガラス製円卓上のデザート皿には冷蔵庫からだされたチョコレートボールが五つ盛ってある。溶けかかっているようだ。早く食べるといい。
俺かい? 猫だよ。
友人の、もっち様から、許可を得てお借りいたしました
http://blogs.yahoo.co.jp/duetoto/7914320.html/7914320.html
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theme : 自作小説(ファンタジー)
genre : 小説・文学




























