伯爵令嬢シナモン「飛行船の殺人」 実録女性考古学者ドロシー・ブレイヤー 2/2
 

伯爵令嬢シナモン「飛行船の殺人」

小説、エッセイ、画塾

cinamon B 飛行船シルフィ― cinamon

実録女性考古学者ドロシー・ブレイヤー 2/2

 

 以下は、戦後ドロシーへのインタビューと執筆した論文を抜粋したものです。

 駅から一里もすると小高い山に至る。麓をまわると三方が山に囲まれた人の少ない場所にでた。奥まったところにはつつましやかに、あたりの翠微(すいび)に包まれて阿弥陀堂が南面していた。数はさほどではないけれども、鬱蒼(うっそう)と茂る大木の生い立った境内に柿葺き宝形造(こけらぶきほうけいづくり)の屋根を遠望したときは、ついに来ることが出来たという安堵しめやかな嬉しさが胸にうづくのを覚えた。
 「白水阿弥陀堂に近づいてみた人は、これほどまでに小さな寺院建築のいやみのない単純さに心引かれることだろう。丘を超えた寂しい場所に遠くかけ離れて位置し、傍らには二本の高い杉の木があたかもこの堂を守るかのようにそびえている。……白水阿弥陀堂は日本における最も美しい仏寺の一つである」
.
 ドロシーは帰国して、コルニング・ガラス博物館ニューヨーク州研究員として勤務し、博物館ニュースに記事を載せました。記事を読んだ東伏見伯爵は、
.
 ──日本美術に対する堅実な素養がうかがえるとともに、日本人には気づかないような点を興味深く指摘しているところもあり、外国人だというのに、このような境地に達している人であるということを知った。
.

 とコメントしています。
 資料に目を通すと、どうやらレディー・シナモンことドロシー・ブレイヤーは、『伯爵令嬢シナモン』「飛行船の殺人」とほぼ同じ舞台となる一九二七年(昭和二年)に実家の前の小路を北に向かって歩いたということが判りました。ドロシーの存在を知る白水の人はどれほどいるかさだかではありませんが、その人は私にとって、とても身近なところにいたのです。
 中国の天才詩人である杜甫と李白が顔合わせしたときのことを、「月と太陽が出会った」と形容します。白水阿弥陀堂を訪れたドロシーは、気づかぬうちに、ある貴婦人の崇高な魂に触れていました。ある貴婦人とは──。
 さて次回の『白水物語』は、今回紹介しました国宝白水阿弥陀堂を建立した徳姫(とくひめ)について書きたいと思います。徳姫こそは、清和源氏の娘に生まれ、奥州藤原氏の養女となり、平氏の流れをくんだ岩城則道(いわきのりみち)の妻となる貴婦人にして、もう一人のレディー・シナモンです。徳姫の数奇な人生に刮目(かつもく)あれ。
.
引用参考文献
1.角田文衛「白水行──阿弥陀堂のことども」『古代文化10』 財団法人古代学協会 1978年 
2.菊池康雄「白水阿弥陀堂研究史」『いわき地域学会潮流第24冊別冊』 1996年
3.ドロシー・ブレイヤー『日本之硝子史』講談社インターナショナル株式会社1973年(DORTHY BLAIR 〝A HISTORY OF GLASS IN JAPAN〟)
 ※抜粋記事は、作品を平易に書く都合上、原文のいいまわしを現代風に少し変えていますが主旨の変更はありません。ご容赦のほどを。
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(※ブログ人掲載) 『白水物語』ノート.20090808より
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               ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※
後記
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 古井戸からでてきたのは、
 サンタの格好をした佐藤と中居だった。
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 スイーツマンちゃん、いい子だからおいで~♪
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 さ○○さんではなくサンタさんかよ、佐藤さん。貴兄の猫なで声のほうがよっぽど怖いぞ。
 というわけで1話12、まだ打ってません。(逃走中)

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(※ブログ人掲載) 『白水物語』ノート.20090808より

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 ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※
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コメント

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2009/12/13 12:02
藍姫 様

 そうですね。このように、ものごとに対し肯定的で、さらに積極的な態度をとられる方は性別に関係なく魅力的です。

 はい、中居の格好は次回で説明します。
 
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2009/12/13 11:59
咲 様

 ドロシー博士は不思議な魅力をもった女性です。この時代、これほど日本を愛し、行動した人は珍しいと思います。

 愛さんの件、承りました。どうもありがとうございます。  
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2009/12/13 11:57
酒井しのぶ 様

さとうサンタがお気に入りのご様子。あの、いったい、どんな妄想でしょうか? (笑)  
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2009/12/13 11:56
ソラちゃんへ

どうぞ。お待ちしてますね。スイーツのフルコースね♪

 

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2009/12/13 11:55
もけもけ様

そうですね。輪廻転生という言葉があるとすれば、ドロシーの前世は、白水阿弥陀堂の建立者といわれているある貴婦人ではないか、と考えております。徳姫という平安末期の女性です。この人の物語はまた後日とりあげるといたしましょう。

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2009/12/13 11:52
BENクー 様

本店ブログに関しては、たまに、こうした形(手抜き)でこちらに出します。
どうぞお気楽に。恐縮恐縮。  
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2009/12/12 22:37
シナモン姫が、より身近に よりリアルに感じられますね。
ドロシーさんのお話を読むと、物事の本質を見るのに、女性だとか男性だとかは関係ないのだと
思いました。

井戸を上ってくるなんて、逆サンタですねぇ ^^;
中居さんは、赤鼻のトナカイですか?
それとも、佐藤さんと二人でWサンタ? 
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2009/12/12 14:23
他国の人の目に触れて、改めて見出される美というものは意外に多くあるのですね。ドロシー博士の、日本文化に対する造詣の深さと一種の敬意のようなものを感じられた気がします。

コメントの下に失礼いたします。「自作小説倶楽部」よりお知らせです。
愛さんが入会されました。よろしくお願いします。
小説は近日公開予定だとか。  
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2009/12/12 14:20
 シュガーちゃんがサンタの格好!!
 も、妄想が……膨らみます(笑)
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2009/12/12 11:54
白水阿弥陀堂・・・、行ってみたくなりましたぁ~。
帰り道にスイーツマンさんの実家も覗いてきます♪
紅茶とモンブランをお願いします。o(〃^▽^〃)oあははっ♪ 
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2009/12/12 10:52
人が興味を持ったり、原因不明の畏れを抱いたり、行ったこともない遠い外国に郷愁を抱いたりする原因は
魂に刻まれた深い記憶にある、といいます。

ドロシーさんも、ひょっとすると造形家の記憶が深いところに刻まれているのかもしれませんね

今朝、テレビで南インドのカレーに魅せられたカレー屋の日本人の方が出てきました。
顔つきは、インド人ぽい(笑) 
南インドの香辛料をこよなく愛し、顔つきはちょっと日本人とはかけ離れていました。 
アバター
2009/12/12 10:07
コメントありがとうございます!(…朝の短時間インにてステプのみで失礼します。
・・・「白水物語」の記憶が薄れているので、FC2の方を再読したいと思います。
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comment

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おはようございます

おはようございます。
今日も少し暖かいようです。

お==徳姫登場ですね。
実際の月と太陽の邂逅ですね。
それにしてもやはりドロシー博士驚きます。

ミスター佐藤かなりやけくそのようですね(^_^;)

KOZOU様

おはようございます

徳姫のエピソードは少し間をおいて紹介しようと思います。

実録としてのドロシー・ブレイヤーのエピソード、情熱的を感じさせますね。

佐藤氏、酒井しのぶさんが、「私のシュガーちゃん」と呼んでかわいがられているようです。
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