伯爵令嬢シナモン「飛行船の殺人」 実録女性考古学者ドロシー・ブレイヤー 1/2
 

伯爵令嬢シナモン「飛行船の殺人」

小説、エッセイ、画塾

cinamon B 飛行船シルフィ― cinamon

実録女性考古学者ドロシー・ブレイヤー 1/2

※ 当ブログ『白水物語』と重複します。(平伏)

 

 もともとシナモンのモデルでしたけれど、『伯爵令嬢シナモン3』の歴史人物ゲストとして登場させてみたドロシー・ブレイヤーです。私の描くドロシーが予想以上に好感がもたれたようで安堵しています。

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 ブログ小説『伯爵令嬢シナモン』シリーズを読んでいただいた皆様には御礼申し上げます。さてコメントしていただく内容に、「考古学者レディー・シナモンのモデルは誰?」という質問がままあり、本日から、2回にわけてシナモンのモデルと背景をお話ししていきたいと思います。すべては私の郷里白水(しらみず)から始まります。
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 一九二七年(昭和二年)、黄金の髪をした才媛は日本へやってきました。その人の名は、ドロシー・ブレイヤーといいます。アメリカ合衆国マウント・ホーリーヨーク大学に進み、さらにミシガン大学で日本語科で日本語を習得します。両大学を卒業したドロシーは、すぐに太平洋を船で渡って京都大学考古研究室に在籍しました。

  当時の京都大学には浜田耕作という考古学界の巨人がおり、ドロシーは浜田博士に師事する形で十ヶ月日本に滞在し、 後に再来日して通算4年間滞在しました。その間、日本各地の社殿や寺院を巡っていたのです。
   彼女が訪れた寺院の一つに国宝白水阿弥陀堂(しらみずあみだどう)があります。
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 その日こそが「月と太陽が出会った」瞬間といえるでしょう。黄金の髪をした女性考古学者が国鉄常磐線平駅(現在のJRいわき駅)のプラットホームに降り立ちました。改札口で、駅員に、
「白水行きのバスはありますか?」
 と訊くと、
「白水? どこ、それ?」
 という返事でした。切符を切った駅員が離れたところにいた同僚にきいてみたのですがやはり判らないようです。それでも駅員の一人が、駅裏手にある平町役場(のちに移転していわき市市役所となる)までドロシーを案内してくれたのでした。町役場は戊辰磐城戦争で焼失した平城跡地の丘にあり、常磐線の砕石は城跡の石垣を利用しています。
 ドロシーが役場受付で、白水がどこにあるのか訊いてみましたが返事は同じく、「判らない」の一言です。そうしていると、一台のフォードが役場に着きました。ドロシーは、(もしかしたら、フォードの運転手は白水を知っているのかもしれない)
 と思いついて運転手に交渉してみました。
「白水? ああ知っているよ。送っていくよ」
 ドロシーは安堵して、

(やれやれね。なんとか白水に阿弥陀堂にいけそう……)

 と喜んでいたのもつかの間で降ろされたところは畑のふちでした。
「悪いけれど、ここからは車じゃいけないよ。この路地を道なりに進むといい。迷ったら地元の人に訊いてくれ」
 フォードの運転手はそういうとハンドルを切って引き返していってしまいました。畑道は雨あがりでしっとりと濡れています。
(人力車も通らないみたい。砂利も敷かれてないから道がぬかるんでいるわ。ここを歩くの? あーあ、革靴が台無しだわ)
 ドロシーが苦笑しながら、運転手が指さした方向へ歩いていきました。道を進めば進むほど市街地から離れてどんどん寂しい風景になってくる。しかしドロシーは周囲の景色を見渡してある確信を抱きました。
(浜田博士がおっしゃっていたわ)
 ──典型的な〈寺院風水〉は、三方に小高い山、開けた平地に南面したところを東に向かって流れる川がある)
(間違いない。白水阿弥陀堂はここだ!)
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 つづく
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『白水物語』
「第5話 レディー・シナモンの実像(1 考古学者として)」
より
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後書
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 ぽちゃん。
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 し、しまった、「第1話12」のメモリー・スティックをティーカップに落としてしまった。……うーむ。ま、とりあえず、本店ブログ記事で穴埋めしておくとしよう。
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「スイーツマン……」 
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 か、涸れ井戸から腕が……。
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 ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※
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 コメント

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2009/12/12 03:24
まい様

いえいえ、いつでもおこしください。よくあることですよね。  
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2009/12/12 03:21
大変失礼いたしました・・・><
エラー表示を無視していたら・・・システムダウンしてしまいました><

ホントに申し訳ありませんでした><  
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2009/12/11 22:11
藍姫様

ドロシー 行動的ですよね。ほんと、手を抜きませんよ、この人。

井戸が黄泉に----
おお、こわ~ 
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2009/12/11 22:11
もけもけ様

そうです。あの方です。「さ○○」----ではなく「佐藤」です。  
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2009/12/11 22:08
酒井しのぶ様

大丈夫ですよ。----なにがって。ともかく大丈夫です。
考古学----一応本業でしてね。 
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2009/12/11 22:07
コイン、まあなんとかなりますよ。 
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2009/12/11 22:06
BENクー様

ドロシーは、インディーでしたか。おおっ!

ぞくぞくなわけ、あとでまたお知らせします。  
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2009/12/11 21:58
実際のドロシーさんは行動力のある女性ですね。
知的探求の為には、一切 手を抜かない学者さん。素敵です。

井戸は、黄泉の国とつながっているとか ^^;
怖いですよぉ、佐藤&中居コンビ ^^;; 
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2009/12/11 19:39
やっぱり、井戸からはあの方が出てくるんでしょうね(^o^)丿  
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2009/12/11 15:24
 いやーん!シュガーちゃんが貞子に!!
 考古学、スイーツマンさんの博識っぷりに感服です(笑)
 小説には、思い入れのある時代を蘇らせる力があってステキですよね。  
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2009/12/11 11:56
コメントありがとうございます!
ん~、2匹飼うにはちとコインが・・・エヘっ
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2009/12/11 11:54
地元民すら知らない寺院を目指すドロシー・・・
思わずインディ・ジョーンズを連想してしまいました。(…頭の中にテーマソングが・・・ww

後記・・・こ、これは、貞子かっ!(…ゾクゾクッ・・・

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comment

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おはようございます

おはようございます。
今日は少し暖かいようです。

ドロシー・ブレイヤーさん、ずいぶん日本びいきだったようですね。
あの時代の日本によく訪ねてくれたですね。
日本人もしらないような白水阿弥陀堂をよく見いだしてくれたと思います。
やはり学者の探求心はすごいものがありますね。

狼皮のスイーツマンさん、いつも読んでいただきコメント大変ありがとうございます。

KOZOU様

ブログ人につづいて2度目のコメントに感謝いたします。

こういう人がもっとアメリカにいて、アメリカを知る人が日本にもっと多くいたら戦争も回避できたのかもしれません。チャーチルも、「その気になったらあの戦争は回避できた」とヤルタ会談のときにいっていたそうです。それにしてもドロシー・ブレイヤーはほんとにすごい人です。あまり知られていないのが残念です。
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