伯爵令嬢シナモン「飛行船の殺人」 勤め人ノリノリ/掌編小説
 

伯爵令嬢シナモン「飛行船の殺人」

小説、エッセイ、画塾

cinamon B 飛行船シルフィ― cinamon

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勤め人ノリノリ/掌編小説

結婚して十何年になるのだろう。

掌編アマミ劇場
『勤め人ノリノリ』
奄美剣星

女優オード―リー・ヘップバーンのように腰がくびれていた家内の体型は崩れて、トドのようにさえみえるこのごろだ。家内の名は祭。

父は家内が嫁ぐ前に鬼籍の人になっていた。

母は、父が残した雑貨屋を細々とやっていて、家内が手伝っている。母は歌枝という名だ。

私はノリ夫。個別では普通だが、三人の名前を並べるとふざけている。「歌え」「ノリ」ノリ「祭」となるからだ。



私は店を継いでいるわけではない。勤め人だ。これから、小田急線の準急速列車に乗り、一時間をかけて、新宿にある会社に行かなければならない。必然的に朝食は早くなる。

ちゃぶ台で朝餉をとる私の左右には家内と母が毎度座っている。母が家内にいった。

「祭さん。貴女ってデブね」

「ねえ、貴男さん、訊いた? お母様ったら酷いでしょ?」

「うん、そうだね」

私はテンコ盛りの白飯を掻き込んだ。今度は、母が喚き出した。

「すっかり女房の尻に敷かれちゃってだらしない。誰から生まれたの?」

「それは母さんだってことくらい判っているさ。感謝しているよ」

家内と母が静かになった。家内がテレビのスイッチをつけた。

「お母様、テレビ体操の時間ですよ」

「朝は、これがないと始まらないわ」

二人は、地響きを立てて、ちゃぶ台の両横を飛び跳ねた。味噌汁の大根と、唐辛子を加えて炒めたゴボウが目に入る。



スーツに着替えた私は、生田駅で列車に乗った。電車に揺られながら多摩丘陵を眺めつつ、平凡でも幸せだと思うのだった。


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theme : ファンタジー小説
genre : 小説・文学

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comment

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No title

(´▽`*)アハハ ・・

や~ね!
太らないように、努力しているのですが・・・
今、食べ物がおいしいです。

今日は、気候が良くて、
気持ち好い日ですね!

くろこ姫様

肥っても愛は変わらぬ
ということで

いつもありがとうございます
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1930年前後の歴史推理小説 シナモンと素敵な旅をどうぞ

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